こんにちは、ノート研究ライターeyecoです。
きょうは、昨日のPostを少し掘り下げようと思います。
↓↓ きのうのPOST ↓↓
この中で、こんなふうに書きましたが。。。。ココ。
ただ、これを5年、10年続けていたらどうか。事実、のんきに構えていたわたし、気づけば40の壁。折り返し地点、チクタクカウントダウンが聞こえ始め、焦り、悩む。
まさに、これ、今年の2月頃でした。2月はなぜか毎年、すごくLOWになる時期なんですけど、今年は特にちょっと沈みました。モチベーションが上がらない、虚無感、不安感と焦燥感。どこかに行きたくて何かを変えたくて、どこにも行きたくなくて、何も変えたくないという矛盾した思いがぐるぐると空回り、とても疲れる。。。そして、その鬱々とした空気がウディ(犬)にも伝染したのか、突発的にお腹を下すウディのピーピーにも対応する日々で、とにかく、なんだか、ちょっとしんどい時期でした。
そんなときに、たまたま目に入った本。「みんな、本当の孤独を知らないだろ」という強烈な帯が刺さり、読んだのがこれでした。ビートたけしさんの『「さみしさ」の研究』(小学館新書)。
- 作者: ビートたけし
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2018/11/30
- メディア: 新書
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これ、まず、最初のページからカウンターパンチきました。
抜粋で恐縮ですが、ご紹介させてください。
とうとうオイラも71歳になっちまった。(中略)普通のヤツならこの辺で「一丁上がり」ってことで、人生のしまい方を考え始める頃だろう。だけどオイラはそんな風には一度も考えたことがない。自分で「第38期黄金時代」なんて言っているぐらいで、この歳になってもなかなか忙しい毎日だよ。
『「さみしさ」の研究』(ビートたけし著/小学館新書)より抜粋引用
OMG!!たけしさん!!いつの間にやらそんな歳に!!
というよりも、すごい、さすが達観している。70代、いまのご自身を楽しむ姿勢と心意気を随所から受け取り、なんだかわたし、「なにをもう終わった気になっているのか」と恥ずかしくなりました。
いくらテレビの仕事があったって、自分のやりたいことも我慢しちゃいない。夜中とか空いた時間には絵を描くし、小説のアイディアだってドンドン浮かんでくる。(中略)こうやって景気のいい話を並べていると、ビートたけしはいつまでもエネルギッシュで悩みなんてないっていう風に見えるだろう。もちろんそうありたいと努力はしているけど、オイラだって衰えるよ。いわゆる「寄る年波」ってのは間違いなくある。年相応の「さみしさ」ってのは感じてるぜ。
『「さみしさ」の研究』(ビートたけし著/小学館新書)より抜粋引用
まず驚くべきは、やはり、このバイタリティ。きのうのPostでも書いた、やりたいことを我慢せず時間をつかまえる意識の高さ、マルチにあれこれ精力的に仕事される中で、さらに時間を作っているという凄さ。若い頃のエピソードなども綴られていましたが、あの、特大ハリセンをなんども食らった気持ちになりました。なんてわたしは甘ちゃんなのだ、と。気がノラないなんて鬱々と膝を抱えている場合ではない、起きろ!と。
人生は、年齢を重ねるほど行きづらく、理不尽になっていく。夢のように輝かしい老後なんてない。若い頃に比べりゃ、つまらないことばかりが増えていくーーーそれが真理なんだよな。だけど、「どう開き直るか」で老後ってのは変わってくる。(中略)未練たらしいのはやめにしようぜ。要するに、自分の年齢にウソをついちゃいけないってことなんだ。アンチエイジングなんて言葉が流行ってるけど、そんなの自分の歳が恥ずかしいと言っているようなもんでさ。
『「さみしさ」の研究』(ビートたけし著/小学館新書)より抜粋引用
嗚呼、たけしさん。わたしは、アンチエイジングはちょっとまだ「どうでもいい」と言える境地にはなれませんが、真意はわかります。「どう開き直るか」、つまりは、「ものは考えよう」ということでしょう。
そんなこんなで、2月のLOWから脱したのは、たけしさんの特大ハリセンに匹敵した著書でした。ささった箇所、早速、保存版の読書ノートに書き写しました。ガリガリとまた、万年筆で刻み付けるようにして。以前も書きましたが、1字1字、手で書き写すことで自分の中に、言葉が体温を持って、じんわりと浸透していく気がするんです。
わたしは、この本を手にしたときに、「ああ、わたし、思った以上に老化と孤独感にさいなまれていたのか」と気づきました。こんな風に、折々で目にし、手に取った本に救われたり、背中を押されたり、癒されたりすることが年々増えているように思います。自分の中にはなかった視点や考えが広がりをもたせてくれますね。ありがたいことです。
皆さんの、最近の ”特大ハリセン”的な本は何でしたか?
↓↓きょうの相棒↓↓
方眼ノート(小)
万年筆