語学

オトナの語学①ゴールのない不安と葛藤

オンラインレッスンでの話。

レッスンを始めて、1年半弱。国内外に住む、日本語を学びたい人たちとたくさん、たくさん、話してきた。

日本語を学ぶ目的もさまざまだ。
勉強や仕事で必要な人もいれば、自信をつけて生きていくためにスキルを磨きたいという人もいる。

そんな彼らにわかりやすいゴールが、日本語能力試験なのだろう。日本で就職の際にこの試験をパスすることが条件になっていることもあると聞く。N5〜N1とレベル別に受験することができ、勉強している人にとっては今、自分の日本語がどのぐらいなのかということがわかるから、日本語の勉強とともに、まずこの試験の合格を目指す人は多い。

一方で、この日本語能力試験のトップ(N1)に合格したものの、「日本語を上手に話せない」という人も結構いる。実際に、わたしとレッスンをする生徒さんの中にも何人かいるが、同じN1合格者でも会話のスキルは大きく違ったりするし、N1よりもランク下のN3(中級レベル)の人の方が会話力が高いケースも多々ある。

これは、日本語に限らず、他の言語でもそうだと思うが、結局のところ、「読む・書く」は一人でどうにかできたとしても、「聞く・話す」は結構な努力が必要ということなんだろう。まさに、長年英語をかじり続けるわたし自身も痛感するところだけに、生徒さんたちの気持ちが手にとるようにわかる。

「聞く・話す」は、相手がいたほうが断然スキルアップする。モチベーションだって上がるもの。双方向のコミュニケーションによって、脳の回路もビシビシ開いていくような気がする。遠い昔に詰めた知識や、記憶が、カタコトでも言語となって降りてきたならしめたもの。それをつかんで、相手にぶつけてみる。ネイティブだったら、「合っているか、間違っているか」だけじゃなくて、「そういう状況だったらどういうといいか」というところまで落とし込んで返してくれるはずだから。

そうすると、ただ、「覚えただけ」の言葉が、「使えるもの」に変わっていく。使えると、楽しい。その楽しさがモチベーションになって、どんどん、話してみたくなる。いろいろ試してみたくなるし、いろんな人の「返し」を聞いてみたくなるから。

最近会った生徒さんの中に、「日本語が好きで、勉強しているんだけど、ゴールがわからない」という相談を受けた。それで、その生徒さんと何度か対話を重ねているのだけれど、その中でわたし自身も、自分の英語の勉強にはゴールを特に設けていないことに気づいた。

学びに、ゴールって、ないといけないのかな。確かに、あったほうがスピードや熱量が上がることは間違いない。

この生徒さん、なかなか興味深いバックグラウンドと考えを持っているので、次稿で改めて紹介したいと思う。

というわけで、②へ続く。

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